眠れないので,ミルトン『失楽園』を読み始め,読み終わった。
天使ルシファーが神に戦いを挑んで敗れ,地獄に堕されサタンとなる。サタンは蛇に宿ってイヴを誘惑し,原罪を犯させる。アダムとイヴはエデンの園を追放される。その物語だ。
イヴは自らの罪により,全人類に死と苦しみがもたらされたことを知り,自殺を考える。そうすれば人間はアダムとイブの2人だけで途絶えるからだ。
しかし幸か不幸か,思いとどまる。そのお陰で,俺は苦しい毎日を送っているわけだ(^^;。
イヴが知識の樹の実を食べなかったら,死んで塵に帰ることはないし,病気になることもないし,額に汗して働き日々の糧を得る必要もないし,女性にお産の苦しみはなかったし,いいことづくめのパラダイス,文字通りの楽園だったのに。
それら苦しみはすべて人類の最初の母であるイヴと,イヴをだました蛇=サタンによってもたらされたのだ。
エデンを去るアダムとイヴに神は告げた。「イヴの末えが蛇の頭を打ち砕く」と。それはイエス・キリストのことを意味している。キリストが全人類の罪を償い,楽園を復活させると預言したのだ。
それから色々なことがあった。ノアの時に,神は大洪水を起こして,ノア一家以外の人間を滅ぼした。預言の通り,キリストが出現した。
そして今に至り,「水」の次に来るはずの「火」が近いと思われている。神は地上を炎で焼き尽くし,生きるべき人と死ぬべき人を選別する。地上は再び楽園となされ,生き残った人はそこで永遠の生命を楽しむ。
これがキリスト教の要約といっていいだろう。
「火」とは何か。それを核戦争と考える人もいて,『核戦争を待望する人々』という本も出版されている。さてどうなることだろう。
僕は中学生くらいまでは平井和正の影響もあってハルマゲドン大好き人間だったが,年をとって軟弱になってくると,どうもキリスト教的終末思想についていけなくなってきた。
で,最近,手塚治虫『ブッダ』を読んで,仏教に接近している。『ブッダ』を読む以前には,般若心経を読んではいたが,それ以上つっこんでみようとは思っていなかった。
『ブッダ』の感動が,もっとお釈迦さまのことが知りたい,お釈迦さまの言ったことが知りたい,と思わせたのだ。インドに行ってみたいとも思うようになった。
今回『失楽園』とともに『論語』を買った。通学途中に読んでいく。源流思想といわれる人間の最初期の思想に触れていくつもりだ。次はギリシアの哲人が待っている。
19:51
\MAPED\TEKI.DOC に,敵の種類と番号がまとめてある。といっても,ソースの一部だけど。
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